写真家・久山城正が遺したもの  -Team Shiromasa

計算できない魅力に満ちた写真家、どんな状況にあっても常にポジティブ。偶然の不思議な世界を彼流にカメラで切り取ってみせてくれる、そんな久山 城正の生き方そのものがアートでした。ときに力強く、ときに不思議で、微笑ましい数多くの作品を彼は遺しました。
本当なら、もっともっと活躍してほしかった・・・。そんな思いを込めて、彼が遺した写真作品・闘病生活や面白かった彼の思い出話などをこのサイトでご紹介しています。
また、彼が何度も何度も訪れ、無心にシャッターを切り続けた東日本大震災の風景。この圧倒的な風景の中に、彼が伝えたかった何かを、感じでいただけたらと思いスペシャルコンテンツでお届けしています。ぜひご覧下さい。

目の当たりにすることの大切さ- 「東日本大震災の風景」スペシャルサイト
> 3.11 写真家・久山城正が遺した東日本大震災の風景

Team shiromasa

久山との旅 / 生誕60年  原田宗典 

今日は6月7日、久山の誕生日だ。生きていたら60歳。つまり還暦だ。うわあー、びっくり。60歳だなんて想像もつかないや。と、かく言うぼく自身も同級性だから来年の3月にはやっぱり還暦を迎えるんだから、驚いてる場合じゃないよね。
そういえば一昨日の6月5日、やはり同級性の原研哉の還暦祝いがあった。実に盛況でね。原はバーテンダーになって大勢の客たちにマティーニを作ってふるまっていた。原はぼくにとっても久山にとっても自慢の友達だ。「あともう少し一緒に生きていたいから、久山みたいに急にいなくなったりするなよ。おれは淋しがりやなんだからな」と手紙を書いて渡したよ。うん、嬉しそうにしてたな。
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あの日を決して忘れない -Team Shiromasa

東日本大震災から7年。
犠牲になられた多くの方々の魂が、天国で穏やかでありますようお祈りいたします。
-Team Shiromasa

久山城正
目のあたりにすることの大切さ-「東日本大震災の風景」

>311 東日本大震災 – 津波 写真家・久山城正が遺した風景
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秋晴れの11月7日 Hitobon

今年もあの時と同じ秋晴れでした。
11月7日は特別な日。

4年経ち、彼が遺してくれた人との繫がりは輝きを増して膨らんでいます。

今年も沢山の方からメールやお電話をいただき、毎年恒例の顔ぶれが自宅に集まりました。

久山の誕生月6月に生まれた2歳のH君。なんだかやんちゃぶりが久山に似ています。ちっともじっとしていないのに祭壇の前でちゃんと手を合わせてご挨拶してくれました。

そして今回は、ちっちゃな新入りが登場!今年、やっぱり6月に生まれた久山の2人目の孫、大きな目をしたRちゃんです。一所懸命祭壇の久山にずっと話しかけていました。おしゃべり上手になりそうな男の子です。

愛犬のくまは、もうすぐ7才。全体的に白っぽくなってきましたが体格はがっちりしていてやんちゃぶりは久山そのもの。人間と犬が似るのもなんだか変な話ですが、似てるんです。

今年も、見えないだけで傍にいる久山を囲んでワイワイと大勢で楽しい命日を過しました。

綺麗なお花や美味しい差し入れにお菓子やフルーツ、そして心温まるメッセージ・・・。
そして、今、これを読んで下さっている方々。
遺してくれた繫がりとみなさんに感謝です。

Hitobon

 

 

久山との旅 / 「アロハにアイロン」 原田宗典

晴れた日。風が心地好い。半袖の季節だ。

洋服箪笥を開けると、右から2番目に、久山のアロハシャツが架けてある。昨年の秋に洗濯してハンガーに架け、そのまましまっておいたものだ。今年もまた、これを着られる季節がきた。
「どこへ行くの?」
背後からおふくろが声をかけてくる。
「久山のところだよ」
「あら、そう」
「ほら、これ、久山のアロハ、いいでしょう?」
「まあ、しわくちゃじゃないの」
「いいんだよ、アロハはしわくちゃの方がいいんだ」
「だめ!!アイロンかけるから脱ぎなさい」
「ええ?いいよ別に」
「絶対だめ!!アイロンかけなきゃ」
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久山に孫が生まれました! Hitobon

6月2日の午後。
「産まれました!!!!!!」
ぱっちりと大きい目をしたかわいい赤ちゃんの写真がLINEで届きました。

久山の長女、愛里ちゃんが出産したのです。
なので、久山の孫です!(去年の5月5日に長男に男の子が生まれたので2人目)

恵比寿駅のホームでその写真を見ているうちに胸が一杯になり、人目もはばからずにぶわ~っと泣いてしまいました。赤ちゃんと私は血のつながりはないのですが、そんなことはどうでもよくて、とにかく嬉しいのと感動が入り混じって幸せなオーラが体中を巡りました。

カメラ目線でこっちを向いています。・・・チョーかわいい!ん~誰に似ているのかなあ。なんとなく久山に似てるなあ。これからどんな人生を歩むのかなあ。
ん?もしかして性格もおじいちゃんに似るのかなあ。それは嬉しいけど微妙に心配だなあ。なんて・・・

今日、6月7日は久山の誕生日。
たくさんの幸せに包まれてあなたの命は引き継がれています。

おめでとう、そして、ありがとう!

Hitobon
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散骨したHawaiiの海へ再び Hitobon

ビーチにつながる庭には花々が咲き乱れ芝生を犬が走りまわる。真っ青な空からはジリジリ日差しが降り注ぎ、海から心地良い風が吹いている。

そんな海沿いの家で、お気に入りのアロハに短パンでカメラとレンズをセッティングしはじめる久山。
いつか絶対ハワイに住もう!と何度もイメージしてはそんな風景を夢見ていました。

久山は、ハワイが大好きでした。
携帯のメールアドレスには“aloha”が入っていましたし、ニックネームも“アロハ”
夏はアロハシャツに短パンとビーサンがおきまりでした。ジェイク・シマブクロさんとの2ショットは壁にピンナップしてありました。もちろんビーチの写真も。ウクレレはこだわりのモノと練習用を2つ持っていました。スケッチブックには「あーハワイに行きたいっ!」と大きい文字。まるで小学生の絵日記みたいにヤシの木とビーチが描いてありました。

先週、久しぶりにハワイに行ってきました。散骨以来ですから、1年5ヶ月ぶりです。
いつも祭壇に声を掛けているし、くまと神田川を散歩している時も一緒にいる感覚。なのに、これからハワイに行くと思った瞬間から『ハワイの久山に会いに行く』気分になったのですから不思議です。 続きを読む

久山との旅「久山の帽子、父の帽子」 原田宗典

やあ、久山、久しぶり。ここに書くのは二ヶ月ぶりくらいかな。でもその間、毎日のようにおまえのことを思い出しているよ。それはやっぱり形見わけで貰ったおまえの鞄と帽子のせいだな。吉田鞄の鞄を肩にかけて、星と熊の描かれた帽子をかぶるたびに、ぼくは心の中で呟く。
「よっしゃ、久山、行こうぜ」
そうやって勢いをつけて町へ出かけるんだ。鞄はともかく、この帽子、久山には似合ってたけど、多分ぼくが被ると、ちょっと浮いて見えるらしい。初めて見る人は、
「なあに、その帽子?」
と尋ねてくる。するとぼくはちょっと嬉しくなって
「いや、実はこれはね・・・」
と帽子の由来を語るのだ。そういう時、すぐそばに久山、おまえがいるような気がして、何とも言えず嬉しいんだよ。分かるだろ?
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久山との旅 / 「今年の初夢」  原田宗典

 2017年 年が明けて1月1日の夜、何だかとんでもない夢を見た。どうしてこんな夢を見たのか、覚めてから考えてみたら色々と思いあたるふしがあった。
 ひとつは、眠る前、寝床の中で長谷川伸の「瞼の母」を読んでいたことである。これは年末に大谷さんから借りた本で、次のお芝居を書く上でどうしても読んでおきたいものであった。もうひとつは、これを読みながら、ぼくの脳裏には久山との旅が甦っていたことである。

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