2012年12月に書いたメモ。
「オレ、もうすぐ死ぬんや」
ほんとうに、もうすぐ死ぬわけなのに毎日のほほ~んと生活している写真って、どんな切り口で撮ったら面白いだろう?
誰にでもわかる写真ってどんなんやろう。面白い生活ってなんやろう。おもしろい生活やで。
「カメラマンの癌細胞が撮ったポートレート」
死ぬまでに少しでも多くの著名人にいろいろな事をしていただいてちょっと変だけどカワイイ、、、そんなポートレート写真をたくさん撮りたいなあ。
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半年の余命告知を乗り越えて大撮影会を行った後の久山は、それまで以上に写真のことを考えているように見えました。
そして、このころから「写真が好きだ」という気持ちはそれまで以上にどんどん膨らんでいたように思います。
大好きな写真を通して、どうやって毎日を楽しく面白く生きようか考えていたんですね。
私が寝た後、夜中に一人でごそごそ書いていたメモ。久山の机の上に少しづつ重ねて置いてありました。
私は、そっと覗き見することはあっても、「そっかー。」と思う程度で、内容について彼に聞くことはありませんでした。
本当は、もっともっと私に話を聞いてほしかったのかもしれません。
彼の心の深いところにどのくらい寄り添えたんだろう、、、と思うと時計を巻き戻したくなります。

大好きな自宅リビングにて
Hitobon